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「コロナ後」カギ握るシニア女性 オンラインシフトに商機 - 日本経済新聞

NIKKEI MJ

新型コロナウイルスの感染拡大で旅行や外食などの関連企業が大きな影響を受けている。企業は目の前の対応に追われているだろうが「コロナ後」のことも想定し、今のうちから手を打つことも重要だ。消費者の変化を考察するうえで、今回は特にシニア女性に焦点をあてたい。

シニア女性は人口構成の大きな塊だ(グループインタビューの様子)

シニア女性は人口構成の大きな塊だ(グループインタビューの様子)

日本で消費者といったときに、実は一番大きな集合体がシニア女性だ。2015年の国勢調査によれば、65歳以上の女性は全人口の2割弱を占める。50歳以上の女性も含めると、約25%の塊になる。

ただ、シニア女性と一口に言っても、ライフスタイルや消費意識は様々。女性視点のマーケティングを専門とするハー・ストーリィ(東京・港)の日野佳恵子社長は「シニア女性をきめ細やかに見ていくという発想が国の調査にはない。高齢者とひとくくりにしてしまっている」と指摘。シニア女性をより小さい集合体として見ていくことを提唱している。

65歳以上のシニア女性を「健康」「家族関係」「家計の状況」という3つの観点から6つのグループに分類したリポート「新・シニア女性ペルソナ 6タイプ」を、今年初めて発表した。女性をターゲットにしている企業からも好評という。シニア女性にきめ細やかにアプローチすることこそ、日本経済の縮小に歯止めを掛けるとしている。

50代以上の女性をターゲットにした通販や雑誌で人気を博す「ハルメク」。この読者をモニターにしてシニア女性の調査研究をする「生きかた上手研究所」所長の梅津順江氏は「自分たちを高齢者と思っていない」と話す。ハルメクではLINEなどでの情報発信に力を入れているが「スマホへの切り替えのきっかけの一つにLINEをしたいからが挙がる。シニア層はLINEを日常的に使っている」という。

その梅津氏に「コロナ後」のシニア女性の変化について聞いた。「大きくは変化しないと思うが、じわりと3つのシフトが起きるだろう」と語った。具体的に1つ目は「安全安心シフト」だ。もちろん今までも安全安心についてはもっとも敏感な層だったが、より一層の安心安全を求めるようになるだろう。

むらやま・らむね 慶大法卒。東芝、ネットマーケティングベンチャーを経てマーケティング支援のスタイルビズ(さいたま市)を設立、代表に。

むらやま・らむね 慶大法卒。東芝、ネットマーケティングベンチャーを経てマーケティング支援のスタイルビズ(さいたま市)を設立、代表に。

2つ目は「オンラインシフト」だ。オンラインでコミュニケーションや買い物などを済ませる方が外出しなくてよく、ウイルス感染リスクが低い。オンラインの役割が、オフラインの補完から、生活の中心に躍り出たのだ。これまでオンラインビジネスがあまり熱心に開拓してこなかったシニア女性層に、新たな商機が生まれるということだ。

3つ目は「時間のシフト」。新型コロナに伴う巣ごもりで、社交に使っていた時間を内省に使わざるを得なくなった。1人で過ごす時間が見直され、働く、楽しむ、どちらの時間帯でも、どう生産性や満足感を最大化するかということが、課題となった。

前述のようにシニア女性といっても様々なライフスタイルや消費観を持っているが、経済基盤が他の年齢層よりもしっかりしている絶対数が多いのは確かだ。3つのシフトを念頭に置きながら、この層にしっかり食い込んでいくことが、企業にとっても復活の糸口となるだろう。

[日経MJ2020年4月3日付]

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