現代戦術で読み解くレジェンドの凄み#8
過去から現在に至るまで、サッカーの歴史を作り上げてきたレジェンドたち。観る者の想像を凌駕するプレーで記憶に刻まれる名手の凄みを、日々アップデートされる現代戦術の観点からあらためて読み解く。
第8回はオリバー・カーン。“ゲルマン魂”という言葉そのものと言っても過言でないメンタリティが印象深い名GKを、プレーしていた時代背景も考慮しながら考察する。
DER TITAN
オリバー・カーンのニックネームは“Der Titan”。ギリシャ神話の巨人族タイタンだ。身長188cmはGKとしては巨人とは言えないが、ゴール前に仁王立ちして次々とシュートを防ぎまくる迫力と不死身感はタイタンと呼ぶに相応しかった。
GKはスラリとした長身で手足が長いタイプか、がっちりとした巌のようなタフガイに分かれるが、カーンは後者の典型だろう。
バイエルンでカーンを指導したゼップ・マイヤーはスラリとした手足の長いGKだった。1974年W杯の優勝メンバーにして1970年代の名GKでもあり、“山猫”と呼ばれていた。ドイツ代表でカーンの先輩だったボド・イルクナーもこのタイプ。カーンと激しくポジションを争ったイェンス・レーマンもそうだ。一方、バイエルンとドイツ代表でカーンの後輩に当たるマヌエル・ノイアーはガチムチ系である。
ただ、カーンとノイアーには大きな違いが1つある。ノイアーはペナルティエリアを飛び出してリベロのようなプレーをするが、カーンはそういうスタイルではなかった。これは2人の個性の違いではなく、プレーした時代の違いだ。
カーンがプレーしていた1980年代後半から2008年の間に、GKはバックパスを手で処理することができなくなっている(1992年)。ただ、GKがビルドアップに加わる、あるいはペナルティエリアから大きく離れてDFのカバーをするのは、カーンの時代にはまだ一般には行われていなかった。
だからといって、カーンがいわゆる「ライン・キーパー」だったかというとそれも違う。イルクナーはまさにそういうタイプだったが、カーンはもっとアグレッシブだった。ゴールライン上でシュートを防ぐだけでなく、前進して至近距離のシュートを防ぐのを得意としていた。スピードとパワーを兼ね備え、決断力と勇気が図抜けている。UEFAのベストGK賞を4度も受賞していて、もしカーンが現在でもプレーしていればノイアーのようにより広いエリアをカバーしていたに違いない。
1969年6月15日生まれ、祖父母はラトビア人で父親もラトビアで生まれている。カールスルーエのユースチームでプレーを始めた時はフィールドプレーヤーだった。トップチームに昇格したのが18歳の時。カールスルーエでレギュラーポジションを獲るまでには3年かかった。決して天才プレーヤーではなく、カーンは努力の人なのだ。
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