土地区画整理事業に関する調査や測量などの受託、同事業の啓発活動などを行っている公益財団法人の県まちづくり区画整理協会で使途不明金があった問題で、同協会は１７日、総務課主査の女性職員（４１）が２０１３～１８年度に最大で総額１４４４万１８３円の現金を不正に扱っていたと発表した。このうち少なくとも７４２万３１１円を着服しており、現時点で９万７１４円が未返金という。
同協会は職員を１１日付で懲戒解雇した。刑事告訴について同協会は「今後の返金の状況を見ながら、警察と相談して決めたい」としている。女性は着服した事実は認めているが、金の使途については話していないという。
元職員は６年間にわたり、電気料金や文房具代などの支払いのために必要な経費を協会の預金口座から引き出し、現金をそのまま持ち帰って私的にプールして一部を着服した。
また、小口の支払い用に事務所に保管してある現金の一部を着服していた。
さらに、支払い残金を戻さなかったり、本来は他の職員に渡すはずの旅費や立て替え金を渡さなかったりする手口を繰り返していた。
１回当たりの最高額は約６０万円。不正に扱っていた現金のうち、小口支払い分については被害の全容が分からず着服額に含めていない。
元職員は、総務課の経理を担当しており、１人で経費を支払いしていた。支払いが遅れて督促状が届くことがたびたびあったが、元職員は「忙しくて支払いが遅れた」などと弁解していたという。
不正経理は、１月に県が行った立ち入り検査で発覚した。
同協会の理事長と事務局長・総務課長は郡山市役所で記者会見し、「公益法人としての信頼を裏切り、県民の皆さまに深くおわびしたい」と陳謝し、経理のチェック体制の強化を図っていくとした。
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June 18, 2020 at 08:44AM
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