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「田舎の長男」に嫁いだ女性の想定外すぎる人生 - 東洋経済オンライン

企業勤めのOLが電撃婚、その行方は…

田舎の長男に嫁いだ嫁の幸福とは…?(イラスト:堀江篤史)

この記事の取材をしたのは5月中旬。多くの人と同じく、筆者は自宅のある愛知県蒲郡市から出られずにいた。

そこで不便な状況を利用することを思いつく。遠方なので取材を先延ばしにしていた相手にZoomを使ってのインタビューを申し込むのだ。筆者と同じくITが苦手な人でも、「こんな状況だから仕方ない」とZoom取材に応じてくれる気がした。

メールソフト内の本連載用「取材先候補」フォルダを見直したら、3年前のちょうど5月にもらったメールが目を引いた。

<『既婚者が話す「結婚の苦労」は半分ウソである』の記事を読みました。私も40歳過ぎて電撃婚です。会って2回目で結婚を決めました。告白と同時にプロポーズです。結婚生活がデートのようでどんどん好きになるのはわかります。私も同じです。同じような方がいらっしゃることがうれしくてついメールをしてしまいました。

田舎生活、長男の嫁で同居、自営業という3重苦の生活ですが、毎日デート気分で頑張ってます。私たち夫婦でいると暑くて(熱くて)、お前たちのせいで地球温暖化が進む!!と冷やかし?を言われたりもありますが、いいのです。大変なこともありますがそれ以上に、毎日が楽しいのですから。思い切って一歩踏み込む勇気が結婚には必要です。若くないので、幸運の女神は前髪しかない!は本当です>

面白そうなので取材に行きたかったが、松田佐和子さん(仮名、46歳)が住んでいるのは青森県。しかも都市部ではない。日帰りは難しそうだ。ほかの用事と組み合わせて取材させてほしいな、と思っていたら歳月が過ぎてしまった。この機に取材を申し込んだら、快く承諾してくれた。

若い頃は結婚に興味がなく、都会で仕事に邁進

「若い頃は結婚に興味がありませんでした。母方の祖父が作った借金を父がずっと返済していたのを知っていたからです。両親は今でもケーキを半分こして食べているほど仲良しですが、私は結婚して他人の分まで歯を食いしばって頑張る生活は嫌だなと思っていました。ずっと自分のことで精いっぱいだったんです」

パソコン画面の向こう側にいる佐和子さんは濃いめというか華やかな顔立ち。「PC・スマホ関係が非常に疎い」「田舎暮らしで自営業のため、浦島太郎状態」と言いながらもなんとか対応し、会話を始めるとどんどん話してくれる。適応能力の高さを感じる女性だ。

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June 12, 2020 at 03:30AM
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