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「女性は感情的」は思い込み?「ピルで女性の働き方改革」について考える(ハフポスト日本版) - Yahoo!ニュース

「女性は感情的な生き物だ」ーーー。 堀江貴文氏の「低用量ピルで女性の働き方改革」には、その思考が根付いているのではないだろうか。 なぜ、「ピルで女性の働き方改革」に違和感を抱くのかについて、考えてみた。 劇団「贅沢貧乏」主宰し、劇作家、女優として活動する山田由梨さんがハフポスト日本版に寄稿しました。 ---------------------

なぜ、「ピルで女性の働き方改革」に違和感を抱くのか

5月22日、堀江貴文氏の書籍『東京改造計画』の目次が公開になった。その中に「低用量ピルで女性の働き方改革」という項目があり、物議を醸した。わたしもこの項目を一目見て、なんとも言えない不快さを感じたのだが、一体、何がこのような印象につながったのか、書いてみることにする。 この「低用量ピルで女性の働き方改革」という項目に対してはすでに、いくつかのタイプの批判が行われている。 ・低用量ピルを飲むか飲まないかは個人の自由で強制されるものではない ・薬を用いて女性を働かせようとすることのおぞましさ ・副作用もある薬を飲ませるなんて  etc. これらの批判に対して、確かにわたしもその通りだと賛同できるものもあれば、最後の副作用の問題に関しては、そのまま同意できない部分もある。 なぜなら日本は低用量ピルに関して、理解や普及が世界の他国に比べて圧倒的に遅れていると思うからだ。堀江氏もYouTubeにあげた説明動画で述べているが、日本ではピルについて血栓症のリスクや、頭痛・吐き気などの副作用があるなどのイメージだけが先行しているにとどまらず、ピルを飲んでいる女性は「淫らだ」などというレッテルが貼られることすらある。 (もしこのようなイメージを持たれている方がいらっしゃいましたら、素晴らしい性教育の本『からだと性の教科書』をおすすめします。ピルに関する正しい知識はもちろん、月経の仕組みや、多様な避妊法、性病の知識などが得られます。) しかし、どんな薬だってリスクがゼロであることはありえないことを理解したうえで、服用するかどうかは自己決定するべきものである。そして、どちらの選択をしたとしても、その人を貶めることがあってはならない。 実際、低用量ピルには、高い確率で避妊できる「主作用」のほかに、PMS(生理前症候群)の軽減や、月経痛の軽減、卵巣癌や子宮内膜癌等のリスクの軽減、吹出物などの肌荒れの抑制などの良い作用が期待できるのも事実だ。生理の周期を女性自らがコントールすることができるため、体に合う方は、うまく取り入れることで生活しやすくなる側面が確実にある。 低用量ピルの世界での平均使用率は19.2%で、ヨーロッパでは40%と高いのに対して、日本では1.1%にすぎない(Japan Health Policy NOWの女性の健康国際比較より)。日本での避妊の現実は、日本家族計画協会の2016年の調査によると、82%が男性用コンドーム、避妊効果はほぼ見込めない腟外射精が19.5%という恐ろしい現状がある。 このような状況に鑑みて、低用量ピルは女性主体で避妊をする選択肢を増やすためにも、もっと議論された方がいいと私は思っている。副作用があるから、何がなんでもダメだという主張には同意できない。(以下のようなキャンペーンが今も行われていて、現時点で約2万6000人が賛同している。日本でも女性が使えるより確実な避妊法を承認してください-なんでないの?)。

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June 05, 2020 at 08:05AM
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