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15歳の「闇」解明進むか…福岡・女性殺害容疑の少年鑑定留置 - 西日本新聞

行動残忍取り調べでは淡々

 福岡市中央区の大型商業施設で女性(21)が殺害された事件で、福岡地検は25日、殺人容疑で再逮捕された少年(15)を精神鑑定するため、鑑定留置を行う施設に移送した。8月28日夜の発生から間もなく1カ月。これまでの捜査で、偶然見掛けた女性を襲った残忍で、衝動的ともとれる少年の行動が明らかになってきた。精神鑑定では、刑事責任能力の有無を見極めるため、事件当時の精神状態や成育環境が与えた影響などの解明を進める。

 少年法は、全ての少年事件を家庭裁判所に送致するよう規定する。少年は14歳以上のため刑事罰の対象。地検は、家裁から検察官送致(逆送)されて裁判員裁判が開かれることを想定し、捜査段階での精神鑑定を判断したとみられる。

 鑑定留置の期間は約3カ月で、勾留はいったん停止される。精神科医ら専門家が、供述調書などの事件資料を精査し、問診を繰り返す。知能検査や心理テスト、脳波検査や磁気共鳴画像装置(MRI)による検査なども行われる見通し。

 「興味があり、女性とその友人の後をつけて女子トイレに入った」「包丁を持っているのをとがめられ、もみ合いになり刺した」。捜査関係者によると、少年は容疑を認め事件の状況をこう説明した。女性には上半身を中心に10カ所以上の刺し傷や切り傷があった。

 県警によると、少年は淡々と調べに応じており「供述内容は支離滅裂ではなく、変遷もしていない」という。弁護士には「自分のしたことのひどさが、重くのしかかっている」とも語っている。少年は事件2日前の8月26日に九州の少年院を仮退院し、福岡県内の更生保護施設に入所したが、翌日には「生活環境が合わなかった」との理由で抜け出していた。

 少年の精神鑑定について昭和大医学部の岩波明教授(精神医学)は「精神疾患の有無などを診断し、精神状態が事件にどう影響したかを調べることが中心になるだろう」とみる。

 関係者によると、少年は小学校高学年以降、家族の元を離れて児童自立支援施設など数カ所の施設で生活。かんしゃくを起こし暴力行為を繰り返した。後に入った2カ所の少年院で、暴力的傾向を改善するプログラムを受けたとみられる。岩波教授は「家族や関係者とも面談し、少年の内面を丁寧に調べることが求められる」と指摘する。

 ただ、捜査段階での精神鑑定は、罪に問えるかどうかを判断することに主眼が置かれがちとの声もある。送致後に家裁が再び精神鑑定を行う場合があり、少年事件を多く手掛ける多田元(はじめ)弁護士(愛知県弁護士会)は「家裁の鑑定は、成育歴や家族との関係などをより詳しくたどり、どのような処遇や治療が必要かを調べることに重きを置く。少年が自身を深く知ることも重要だ」と強調する。 (山口新太郎、田中早紀)

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September 26, 2020 at 04:00AM
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