商売繁盛の神様「えべっさん」の総本社、西宮神社(兵庫県西宮市)で10日、本殿参拝の一番乗りを競う恒例の「開門神事福男選び」があり、約5000人が参加した。
トップの「一番福」は大阪府立藤井寺工科高の保健体育教諭、黒木悠輔さん(33)が13度目の挑戦で勝ち取った。「二番福」は兵庫県の西宮市立西宮高1年、藤本陽紀(はるき)さん(15)、「三番福」は川崎市の川畑陽平さん(27)だった。
午前6時、大太鼓の音が鳴り響き表大門が開かれると、くじで決まった先頭グループの108人が飛び出し約230メートル先の本殿を目指し、境内を走り抜けた。 黒木さんは13度目の挑戦で初めて先頭グループとなる、くじ番号は「31」を引き当てた。3列目の真ん中からスタートダッシュを決めると、途中から独走状態で本殿に駆け込んだ。
参加者から「ふっくおっとこ」のコールで祝福された黒木さんは「びっくりの一言です。充実した1年を過ごして、みなさんに福を分け与えたい」と話した。藤井寺工科高では硬式野球部の監督を務める。現在、部員は10人。監督就任4年目だが、夏の大阪府予選では未勝利。“福男監督”は「なんとか夏に1勝したい」と目標を掲げた。
「二番福」の藤本さんは陸上部に所属し、100メートルは11秒台前半の健脚の持ち主。初参加でくじ番号は「67」だったが「6列目からスタートでしたが、自信はありました」と笑顔。「三番福」の川畑さんは、就職活動中。「青春18きっぷが余っていたので、急きょ参加を決めました。ちょっと人生でつまずいていたので、前を向けるきっかけになればと…」。初参加でくじ番号「7」を引き当て、最前列の中央からスタートダッシュを決めた。
2020-01-10 00:53:00Z
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