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かみ合わない夫婦の会話~なぜ女性は5W1Hの質問にストレートに答えないのか~【コメントライナー】:時事ドットコム - 時事通信

感性リサーチ代表取締役・黒川 伊保子

 先頃、「感性コミュニケーション~男女脳差理解による組織力アップ講座」というセミナーで、興味深い質問をいただいた。50代と思しき管理職男性からの質問である。

 「なぜ、女性は質問に真っすぐに答えないのでしょうか」

 いわく――先日、家に帰ったら、妻が見慣れないスカートをはいていた。新しいのかなと思い、「そのスカート、いつ買ったの?」と聞いたら、「安かったから」と答えた。

 妻が5W1Hに答えないのはよくあることで、ずっと不思議だった。なぜ、「いつ」に答えられないのだろうか。

 ◇女性には~と聞こえる

 いやはや、私こそ「なぜ、いきなりスペック確認みたいな質問を?」と聞き返したくなった。新しいなと思ったら、「それ、いいね」とか、「似合うね」と言ってあげればいいのに。

 この男性の質問、家計を預かっている者にとっては、「(俺に黙って)いつ買ったの?」と聞こえる。だから「(あなたに黙って買ったのは)安かったから」と答えているのだ。

 夫「どうして、こうしたの?」

 妻「あなたが、何もしてくれないからじゃないの」

 夫「おかず、これだけ?」

 妻「私だって忙しかったのよ!」

 ◇夫は確認しているだけ

 夫は純粋に確認しているだけなのに、思わぬ方向からムチが飛んでくることがある。気働きのある妻には「ダメじゃないか」「一日家にいて、これかよ」と聞こえるからだ。

 女が5W1Hに真っすぐ答えないのは、自分の5W1Hには、心で応えてほしいからである。

 「あなたって、どうしてそうなの?」には、「どうしてそうしたのか」を教えてほしいわけじゃない。「嫌な思いをさせてごめんね」と、心を慰撫(いぶ)してほしいのである。

 「仕事と私、どっちが大事?」も、どっちかを答える質問じゃない。「寂しい思いをさせて、ごめん」が正解。

 女の5W1Hが、ほぼ含み表現なので、男のそれも、そう聞こえてしまうのである。

 ◇心の対話のコツ

 外で働く人は、「ただいま」の直後に、家族に5W1Hの質問をしてはいけない。

 心の対話の始め方には、コツがある。一番効くのは、相手のいい変化点に気づいて、褒めたり、ねぎらったりすること。

 「それ、いいね(似合うね)(きれいだね)」

 「あ、俺の好きなナスのカレー」

 それが難しかったら、「話の呼び水」を使おう。自分の話をして、相手の話を自噴させる方式だ。

 「今日、昼に麻婆豆腐食べたら、辛くてさぁ」

 「あの土手の桜、もう咲き始めてた」

 「部下の女性にこんなこと言われて」

 「○○がしんどくてさぁ」

 時には、弱音を吐くのも、家族への愛情表現の一つである。頑張る夫が自分にだけ、ほろっと弱音を吐いてくれたら、どんなにいとおしいだろう。

 どこまでも強く正しい相手に人は絆をつなげない。絆の中には「きず」がある。

 (時事通信社「コメントライナー」2020年3月2日号より)

 【筆者紹介】

 黒川 伊保子(くろかわ・いほこ) 近著「妻のトリセツ」(講談社+α新書)が評判となった、脳科学で時代の気分を読み解く「感性アナリスト」の第一人者。人工知能(AI)開発に携わり、脳とことばを研究。世界初の語感分析法を開発し、マーケティングに新境地を開拓。男女脳のすれ違いを描く恋愛論も人気。著書は他に「定年夫婦のトリセツ」(SB新書)、「女の機嫌の直し方」(インターナショナル新書)など多数。

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March 10, 2020 at 06:18AM
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