子どもや女性被害「前兆事案」最多７９７件 防犯意識高まり相談増加 １９年鹿児島県警まとめ | 鹿児島のニュース - 南日本新聞

　鹿児島県警が２０１９年に子どもや女性に対する犯罪の「前兆事案」を把握した件数は、前年より２４件多い７９７件で過去最多を更新した。年々増加しており、この１０年で１．４２倍。県警は「積極的な注意喚起によって市民の防犯意識が高まり、相談が増えた」とみている。

　生活安全企画課によると、１９年の７９７件の主な内訳は、声掛け２１７件（前年比１７件減）、公然わいせつ１８６件（同４２件増）、物干し場の下着などを盗む色情狙い１０９件（同２１件増）、性的目的の暴行や住居侵入などその他１１４件（同５件増）。

　過去１０年の把握件数の推移をみると、１０年が５６１件で１２年に６２７件まで増加。その後いったん減少し、１５年に７００件を超えてから毎年２０件前後増えている。その背景として同課は、県内各地の発生情報を知らせる「あんしんメール」や会員制交流サイト（ＳＮＳ）での情報発信、交番・駐在所による注意喚起の効果を挙げる。

　発生時間帯は下校時（午後３時～７時）に集中し、全体のほぼ半分の割合を占める。曜日別では平日が７、８割。被害対象は一般女性を除くと、女子の小中高生のほか、男子の小学生も目立つ。把握件数の約半数が鹿児島中央、西、南の鹿児島市内３署管内だった。

　今年の把握件数は６月末時点で４１２件（前年同期比７件減）。３月は２８件だったが、４月６４件、５月９１件、６月１３１件と春から夏にかけて急増している。同課は「日頃から複数人で帰宅するなどの対策を取り、被害に遭った場合は近くの大人に声を掛けたり、子ども１１０番の家に助けを求めたりしてほしい」と呼び掛ける。

　同市で１７日夕、小学生の息子を歩いて迎えに行った４０代の男性公務員は「子どもが犯罪に巻き込まれないように県警のあんしんメールをチェックし、警戒している」と話した。

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July 27, 2020 at 04:30AM
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