「スマートライフスタイル」最優秀再生エネ１００％電力使用川崎区のホテル - 東京新聞

最優秀賞に選ばれた再生可能エネルギー１００％のホテルなどの事例発表会＝幸区で

　二酸化炭素（ＣＯ２）削減などの優れた取り組みを表彰する川崎市の「第九回スマートライフスタイル大賞」の最優秀賞に、再生可能エネルギー１００％の電気を使う川崎キングスカイフロント東急ＲＥＩホテル（川崎区）など二組が選ばれた。ホテル担当者は「『もったいない』が当たり前のホテルから、『泊まるだけでエコ』なホテルにしたい」と語った。　（石川修巳）

　同ホテルは「世界初の水素ホテル」と銘打ち、国の実証実験の一環で、使用済みプラスチックから取り出された水素を電気、熱に変換して客室などで利用している。食品廃棄物を燃料にした電力も活用するなど、日本初の「ＣＯ２フリー電力ホテル」を実現した。

　同時に最優秀賞を連名で受賞したのが、業務スーパー宮前店（宮前区）を運営するパスポートと、知的障害者施設「はぐるまの会」。店舗から出る野菜くずなどを生ごみ処理機で堆肥化し、宮前区にある福祉農園で活用。そこでとれた野菜を店舗で販売する循環を生み出している。

　施設利用者が農薬を使わず、生ごみ処理機の堆肥を使って育てた野菜はいつも完売に。堆肥にすることで、店舗から出る焼却ごみ量も三分の一になったという。施設担当者は「仲間たちにとっての働く喜びも育んでいる」と語った。

　十月三十日に幸区で開催された受賞者の事例発表会には、優秀賞の富士通川崎工場（中原区）、市立東小倉小学校（幸区）も参加。「東小倉っ子のエコライフ・チャレンジ」と銘打った五年生の取り組みが、「エコ委員会」として学校全体に広がった成果などが報告された。