2019年12月21日07時42分
安倍晋三首相は20日、国際社会で孤立を深めるイランのロウハニ大統領と今年3回目の会談に臨んだ。挑発的言動の自制を呼び掛け、対立する米国との対話を促し、緊張緩和につなげるのが狙いだ。ただ、イランは来年1月上旬にも、米国の核合意離脱に対する第5弾の対抗措置に踏み切る構え。首相の「仲介」が実を結ぶかどうかは不透明で、力不足をさらすリスクもはらんでいる。
「今年は日本とイランの外交関係(樹立)90周年の節目の年だ」。首相は会談の冒頭、両国の友好関係をアピールしながら、米国への対抗措置を控えるようやんわりと求めた。
1979年のイラン革命以来2回目のイラン首脳の来日は、イラン側の申し入れで慌ただしく設定された。今月初めに日本を訪れたアラグチ外務次官が、ロウハニ師の年内訪日を打診。日本政府は予算編成をはじめ、師走の慌ただしい首相の日程をやりくりするなど調整に追われた。
イランは米国の制裁に苦しんでおり、11月には革命以来最大とされる反政府デモも発生。日イラン関係筋は「日本に頼るしかないのだろう」と内情をおもんぱかった。
とはいえ、米国が最大限の圧力を呼び掛ける中、日本が経済支援に踏み出すわけにはいかない。外務省内では「会っても仕方がない」(幹部)と否定的な声が強かったが、最終的には首相が「イランと良好な関係を維持してきた日本ならではのかじ取りが求められる」と会談を決断した。
国家安全保障局関係者は「米イランが衝突すれば、米国から軍事協力を求められる。それを回避したいのが首相の本音だろう」と指摘する。首相は成果を挙げるため、当初20日に予定していた自衛隊の中東派遣の閣議決定も「ロウハニ師に失礼」(政府高官)として27日に先送りした。
もっとも、ロウハニ師の来日がどう転ぶかは未知数だ。会談冒頭、首相が核合意の完全履行を呼び掛けたのに対し、ロウハニ師は「米国の合意離脱を強く非難する」と答え、イランを責めるのは筋違いとの立場をにじませた。イランが対抗措置第5弾で国際原子力機関(IAEA)の査察受け入れを停止する可能性も取りざたされる。
外務省幹部は「措置の内容次第では局面が変わり、日本としてもきつくなる」と懸念している。
2019-12-20 22:42:00Z
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